写真：［また明日］（２５８）／再会の章（６８）／群ようこ・作／丹下京子・画

　日本の経営者や組織の長が並ぶ写真を見ると、男性だらけ。 そんな風景が少しずつ変化していると実感した。女性活躍やジェンダー平等の実現を願う一人として、とてもうれしいニュースである。ここで強調しておきたいのが、男性のトップが多かったこと自体が問題ではなく、意思決定に偏りがあることが問題であったと考える。   　意思決定の場に偏りがあると、思考やアイデアが硬直化し、イノベーションや変化が生まれにくくなる。重要なポストに就く人々が多様な価値観や視点を持ちながら意思決定をすることが、これからの組織運営に求められることではないか。喜納先生が琉大で女性初の学長に就任されることにより、今後、多様性を尊重した学校運営が推進されることだろう。この動きが沖縄県内における他の業界や組織に波及することを大いに期待したい。

　日本は1985年に男女雇用機会均等法を制定しているが、今年6月に発表された男女共同参画に関する国際的な指数で日本の順位は146カ国中、118位となっている。主要先進7カ国（G7）で断トツの最下位である。   　今回のキャリアアップの合同研修を実施することはとても良いことだが、一地方、一企業が性別に関係なく活躍できる職場づくりについて考えても、現在の日本の環境を国が本腰を入れて変えなければ、10年後も同じような研修を行っているように思う。女性のキャリアアップは、現在の少子化問題ともつながっており、今日本は子どもを産み育てやすい環境にあるかどうかである。   　保育園の待機児童問題や、熱が出るとすぐに母親に迎えに来るよう連絡がある状況では、「子どもは産んでください」「仕事は男性同様に働いてください」というのは、かなり厳しいと考える。子育て支援体制が十分でないことなどから仕事との両立が難しいのであれば、それを国挙げて解決することが先決だと考える。国立の保育園を主要都市から造り、特にサービス産業の多い地区では年中無休とする。また預かり時間も通勤ラッシュの時間に集中しないように朝早くから夜も午後9時ぐらいまで預けられ、病児保育も可能とするために看護師配置の義務化など安心して子育てができる環境がない限り、男女雇用問題、少子化対策も改善されることはないだろう。

　今年もクリスマスシーズンがやってきた。以前は１２月に入ってから装飾をするところが多かったが、最近は１１月から早々とクリスマスイルミネーションでお出迎えするホテルが増えてきた。   　昭和の時代は、沖縄のホテルやデパートなどのクリスマスツリーも本土と同じように綿で雪のように飾りつけをして、ホワイトクリスマスのツリーが多かった。最近は、今回の「サステナブル」をテーマにしたクリスマスツリーのように、それぞれの地域の特色を生かしたツリーも多くなってきた。最近は沖縄も綿を雪のようにして飾るホワイトクリスマスツリーは減り、南国の赤花いっぱいにしたツリーや、貝殻をオーナメントにして南国リゾートならではのツリーも見かけるようになった。   　コロナ禍以前、ディアマンテスのアルベルト城間さんと、南国沖縄ならではのクリスマスソングを作ろうと「メリークリスマス」や「ハッピークリスマス」ではなく、「めでたい」や縁起の良いハッピーの意味合いのあるカリーを入れた「カリークリスマス」という楽曲を作り、地元のビールのＣＭでも使われたことがある。近い将来、かりゆしウエアのかりゆしサンタが登場するのも期待したい。

　文部科学省と経済産業省は2022年9月に産官学からなる「デジタル人材育成推進協議会」を設立しました。文部科学省事業の数理・データサイエンスAI教育強化拠点コンソーシアムの九州・沖縄ブロックでは、琉球大学が特定分野校として参画しています。   　デジタル人材を育成するには、実際のデータを使うことや産業界での具体的な利用シーンを学び、学生自らが課題を解決する学習スタイルが効果的です。データを活用するデジタルトランスフォーメーション（DX）の分野において、AI人材は、新規サービスの創造に欠かせない状況になっており、人材の育成は急務となっています。   　学生が課題を自ら解決する能力を身に付けるためには、現場での実践が必要ですが、目的を持った業務を行う企業の現場では、さまざまな制約を受けます。例えば、個人情報漏洩（ろうえい）に大きな対策を施している企業の現場では、学生が取り組める範囲は必然的に制限されます。人材育成の場では、個人情報を切り離し、分析データとして加工可能なデータ群を整備した環境を、企業自らつくることが求められます。しかも、データを提供する企業は、ライバル企業にデータを使わせないことも求めると考えられます。企業の考えやルールを尊重した学習環境の整備は、企業が学生を受け入れる鍵となります。

　夢中ってそれだけでかっこいい。 この金城さんの人生はまるごと「夢中」。 記事を読んでいて、とてもワクワクした。   　スキーのジャンプをテレビで見た瞬間に魅了され、小学６年生で札幌に行き、北海道の中学に進学。 夢中がゆえになせる熱量たっぷりのその行動力。 ジャンプ競技を始める年齢の遅さをカバーしたのもやはり「夢中」がゆえだったと思う。   　苦しい思いもたくさんしたんだろうと思うけど、夢中になっていればそれも全て前へ進むための原動力に変換される。ただただ楽しかったんじゃないかなぁと想像する。 「競技者を経て指導者にまでなった」というのはもはや必然のような気がする。 「いつか五輪に指導者として出て、選手たちと一緒にメダルを取りたい」と、まだまだ夢を描いているのがとてつもなくかっこいい。   　人生楽しいはずだなぁ。 ぼくももっとがんばろう、と刺激を受けまくった記事でした。